●アンジェス(株)：2023/01/13 09:20

「L」さんが、2022年11月２日に開催された、厚生労働委員会の
質疑の模様を紹介してくれたので、アンジェスのインサイダーに係ると
言われている箇所の質疑のポイントを文字起こししてみました。
内容は以下の通りです。

【吉田議員】アンジェスのワクチン開発に、インサイダーという
指摘があります。日刊タイムズ社の記事によると、アンジェス社が
2020年３月５日にコロナワクチン開発に乗り出すと、IRを発表した直前の
２月17日、約93億7000万円相当の新株予約権の発行を表明し、全株証券会社で
引受られて、その大量希薄化のためにアンジェスの株価は、翌日ストップ安と
なり、２月25日には375円まで下落をしています。
ところが、吉村知事がアンジェス社のDNAプラスミドワクチンを４月に
９月までに実用化と発言し、株価は908円まで上昇しています。
６月26日には、底値の６倍にあたる2492円に急騰するなど、吉村知事の
発言と株価は連動しています。
この件について、補助金を付けているのは厚生労働省ですから
第３者機関等で検証すべきと思うんですけど。大臣、お答えにくいことだと
思いますけど、このインサイダー取引についてどのように考えておられますか。

それに対して、加藤労働大臣は次のように答えています。

【加藤厚生労働大臣】アンジェス社のワクチンへの支援は補助対象の事業を
適切に実施できるかという観点で、外部専門家で構成される評価委員会審査を
得るなど適正な手続きを経て決定されたものと認識しております。
吉田委員が言っているインサイダー取引うんぬんという判断は、まさに
証券取引等監視委員会において、適正に実施されるべきものと考えています。
他方、当方としては補助対象事業が適正に実施されたか、これはチェックする
必要があるもので、今後、事後評価を行い、その結果に基づいて必要な対応を
していきたいと考えています。

感想ですが、インサイダー取引と言う場合は、違反すると、金融庁による
課徴金納付命令や、刑事罰の対象になるので、構成要件を調べて質問されたほうが良いのではないかと思いました。せっかくの国会での質問なので。