●アンジェス(株):2021/10/23 15:08
10月22日、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、新型コロナウイルスワクチンの最終段階の治験結果の評価についての考え方を発表しました。
これは昨年9月、ワクチン承認に関わる第3相臨床試験について「海外を含めて1万人から、数万規模のプラセボを含む大規模治験」が必要とされてきたものが、新型コロナウイルスワクチンの接種が各国で飛躍的に進んでいることから、新たな後発組のワクチン開発にあたってプラセボ対照臨床試験を実施することが困難となりつつあることから、非劣性試験の実施が方向付けされていたものが、更に治験プランとして具体化されたものです。この背景には、新型コロナウイルスワクチンの接種後の中和抗体価が、COVID-19 発症予防効果と相関性を示すことが徐々に明らかになってきたことが挙げられます。
PMDAが22日発表した試験デザインは、コロナワクチンの治験で求められる有効性の評価を簡素化するもので、承認済ワクチンと同等以上かなどを調べることで可能とするものですが、実施規模も3000人以上とされているので、開発中の国産ワクチンの審査を加速する狙いがあります。
アンジェスもこうした動きに対応するために、PMDAの承認のもとにワクチンの接種量を増やした高用量の治験を実施しています。
この高用量の治験実施について山田社長は「我々が第2/3相臨床試験を行っている間に、ファイザー社、モデルナ社のワクチンが承認されました。これらのワクチンの予防効果は、これまでの前例にない大変高い予防効果の数値を出しており、これにできるだけ照準を合わせた予防効果が高いワクチンを開発する必要があり、高投与量でさらに臨床試験を進めるということになります」と話しています。
更に高用量ワクチンの治験を「製品化に一番近いものだと位置づけて進めていきたいと思っております」と語っています。
ぜひ高用量の治験、中でも無針デバイスによる皮内投与の企業治験を成功させ、PMDAが提示した新たな治験方針にチャレンジして貰いたいと思います。いつまでも海外ワクチンに依存することは出来ないので、国産ワクチンの開発成功を!!