●アンジェス(株):2021/08/17 17:14
7月26日に、アンジェスのIRから報告のあった「新型コロナウイルスDNAワクチンの高用量製剤での臨床試験の取り組みについて、関西及び関東の6実施施設で臨床試験の準備が整ったことから、本日8月17日に治験が開始された旨の報告がありました。この治験は、第2/3相臨床試験に加えて、高用量製剤での接種量を増やして行われるもので、有効性としての免疫原性をより高めるために実施されるものです。
この高用量製剤での臨床試験については、医薬品医療機器総合機構(PMDA)などの規制当局と協議、および臨床試験を実施する施設での IRB(治験審査委員会)の承認受けて、実施されるものです。当然、臨床試験にかかわる諸費用については、国から応分の支援があるものと思います。
なお、8月11日にアンジェスが行った機関投資家およびアナリストの方々を対象にした決算説明会でも、今回の高用量による臨床試験について質疑が行われ、速報レポートで紹介されています。その質疑の質疑の中で、山田社長は投与量を増やしたワクチンを開発する理由について次のように述べています。
「我々が第2/3相臨床試験を行っている間に、ファイザー社、モデルナ社のワクチンが承認されました。これにできるだけ照準を合わせた予防効果が高いワクチンを開発する必要があり、高投与量でさらに臨床試験を進めるということになりました」と。また、高投与量のワクチンを進める理由については
「我々が第2/3相臨床試験を進めている期間内だけでも、何種類かの変異株が登場し、世界のウイルス感染の状況は日々目まぐるしく変化しております」。
「基本的には次に取り組む高用量ワクチンを、製品化に一番近いものだと位置づけて進めていきたいと思っております。COVID-19(従来型)のワクチンとして承認を得ないことには、変異株に対応するワクチン開発を行うことはできませんので、安全性を重視して安心して受けられるワクチンを一日でも早くお届けできるよう尽力してまいります」と決意を語っています。
無針デバイスによる皮内投与を含めた高用量の臨床試験で、先行している海外ワクチンと比較しても遜色がない有効性が確認できれば、ICMRAでも承認されている「非劣性試験」に自信を持って進むことができるので成功を期待しています。