●アンジェス(株):2021/03/22 16:30
「L」さんのコメント。
「日本経済新聞は 中立的で正直な新聞だと思います。
いい加減さはないと思います。
その新聞がアンジェスのワクチン遅れを指摘してるのですよ。」と。
一般的にワクチンの承認に至るプロセスで時間が掛かるのは、大きく分けて二つの理由があります。一つは開発自体に時間が掛かり遅れる場合と、開発自体は予定通りだとしても承認手続きの関係上、遅れる場合があります。
そこで、昨日の日本経済新聞の記事を一部を掲載してみます。
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「アンジェスは20年3月から新型コロナのワクチン開発を始めた。開発するのは「DNAワクチン」と呼ばれる日本初のタイプ。遺伝子治療薬の技術を活用していち早くワクチン候補を作り出すことに成功していた。
米モデルナやファイザーとならび世界でも開発開始は早かった。20年6月には健康な人に対して安全性を確かめる第1段階の治験を始めていた。当初は数百人規模の治験ですむ条件付き早期承認を21年春から夏ごろをメドに取得する狙いだった。条件付き承認は有効な治療法がなく参加者が集まらない場合などに特別に使用が許可される。
しかし医薬品医療機器総合機構(PMDA)が20年9月に公表した新型コロナワクチンの評価方針では、治験を「適切に評価できる規模」とする条件をつけた。事実上ファイザーやモデルナといった海外製薬と同じ数万人単位の治験を国内製薬会社に要求した格好だ。アンジェスにとって新型コロナワクチン開発で条件付き承認を実質的に活用できなくなった。」と。
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◆つまり、開発を担うアンジェスとしてはパンデミックに備えてワクチン開発を行い、承認についても厚労省との事前折衝で「当初は数百人規模の治験ですむ条件付き早期承認を21年春から夏ごろをメドに取得」する感触を掴んでいたと思います。しかし、医薬品医療機器総合機構(PMDA)は昨年の9月に承認の前提として、ファイザーやモデルナといった海外製薬と同じ、国際基準の承認にあたる数万人単位の治験を国内製薬会社に要求した結果となったことから、今春の実用化の目途が遅れてしまったのです。
開発に当たってきたアンジェスのみを批判するのは、片手落ちだと思います。