●アンジェス(株):2021/03/21 06:48
「I」さん、おはようございます。
大阪大学の中神先生がダイセルと共同研究を積み重ねてきたアクトランザラボの活用については、皮膚の一番浅い皮内には、筋肉より多くの免疫細胞が存在するので、投与したワクチンの効果が筋肉に投与するより効率が高いことに着目して、朝野先生を責任者として医師主導の臨床試験を11月から開始ししています。
マウスを使った動物実験では予測した結果が出ているので、人への臨床試験でも、ワクチンの投与量を5分の1から10分の1ほどに少なくしてもワクチンの有効性が同じような効力を持つのではと期待しています。
そうすれば、アクトランザラボの製作費を勘案したとしても、そのデバイスを利用して多くの人にワクチン投与すれば、結果としてはワクチンの生産費を安く抑えることが出来るのです。
現在、ファイザー社やモデルナ社、そしてアストラゼネカ社のワクチン購入費が比較的に安く抑えられているのは開発段階で、それぞれの国から日本とは比較にならないほどの開発資金が助成されているので、それが可能なので、今後も安く継続的に購入できる保証はないのです。また自国でワクチン開発が出来ないと足元を見られて、高い買い物になる公算があるのです。
まして、変異株によるウイルスの感染拡大を続く場合を考えるとワクチン製造をいつまでも海外に依存することが出来ないのは自明のことです。
さて、「I」さんから提起があったアクトランザラボの他の医薬品への活用はあり得ますし、多方面の活用が今後、模索されると思います。差しあたって、同じDNAワクチンを開発していたイノビオ社ではワクチンの投与にエレクトロポレーション(電気泳動)を使う予定でいたが、その量産化が難しいという経過があったようなので、ダイセルが量産化した段階では、要望されることはあり得ると思います。