●アンジェス(株):2020/07/14 06:25
<一般社団法人:予防衛生協会HP紹介>
期待が高まるDNAワクチン!!
DNAワクチンは、ワクチン遺伝子を組み込んだプラスミドを、大腸菌などの細菌をタンク培養で増殖させて製造する。プラスミドは細胞質内で自律的に増殖するDNAである。プラスミドを遺伝子の運び屋としたのが、プラスミドベクターで、遺伝子治療で広く用いられている。プラスミドベクターでは、GMP(医薬品の適性製造基準)にもとづく製造方式や、ヒトでの安全性を確認するための条件が確立されている。DNAワクチンは、プラスミドベクターにワクチン遺伝子を組み込んだものであるため、実用化の条件はほとんど揃っている。
DNAワクチンには、いくつかの利点がある。細胞培養や卵で製造するワクチンと異なり、DNAワクチンは、タンク培養で迅速に大量生産できる。たとえば、インフルエンザワクチンは前年の流行から予測したウイルス株を用いて製造されているため、出来上がったワクチンが翌年の流行ウイルスに対応するとは限らないが、DNAワクチンであれば、直ちに流行株を用いたワクチンが製造できる。製造法が単純で容易なため、いくつもの候補抗原のDNA をすぐにワクチンとすることができる。DNAは熱に強く、冷蔵保存の必要がない。
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新型コロナ予防DNAワクチン開発の先頭を走っているのが、米イノビオと、「日の丸ワクチン」を開発しているアンジェスです。
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<両社のDNAワクチンの投与法>
◆アンジェスの場合
30名規模の第1相臨床試験では筋肉注射が使用されるが、10月以降の400~500名規模の臨床試験の際は、火薬の力で遺伝子を体内に送り込む提携しているダイセルの針なしの注射器が活用されると思います。
普通の注射よりは、針なしの注射器で早く投与した方が遺伝子の発現が高くなるので、抗体ができやすい。
◆イノビオの場合
DNAワクチンの投与については、エレクトロポレーションといって、人の体の表面に電気を通して、遺伝子を入れる方法を取っています。これは、筋肉内注射後に針電極でミリ秒の電気パルスをかけて、細胞膜の透過性を高めて、DNAの細胞内への取り込みを高めるものです。