●アンジェス(株):2020/05/30 04:07
「日本はワクチン戦争に勝てるのか!?」からの抜粋(その2)
【長谷川】でも、いずれにせよ、そのモデルナにせよ、イノビオにしろ、あるいはジョンソン&ジョンソンにしろ、ワクチンが出来上がったとしても、それはアメリカ国内で使われるという見通しなのでしょう。
【森下】少なくとも今年という単位で言えば、まずはアメリカ国民に打つでしょうね。アメリカ国内だけでも1億から2億人分は必要でしょう。中国も先行していますが、状況は同じで、ワクチンが完成すれば、中国の国民に打つでしょう。
【長谷川】中国のワクチンは、どういうタイプなのですか?
【森下】アデノウィルスでやっているグループが一番早いです。また、不活化ウイルスを使った従来型のワクチンも、近々臨床に入るという話も出てきています。ヨーロッパでも、最近オックスフォード大学が、治験に入ったと発表しましたが、これもアデノウィルスによるワクチンです。
【長谷川】日本では、森下先生がDNAワクチンをやってらっしゃる。他に日本のバイオメイカーでチャレンジしているところはあるのですか。
【森下】最近塩野義製薬が、細胞による製造法で年内にも臨床治験と発表しています。阪大でも、VLPというウイルス粒子を使った方法を、微生物病研究所で開発が始まっています。一方で、ワクチン開発は、現在のパンデミックな状況からは時間との勝負です。いつ完成するかという時間軸が重要だと思っています。私は経済の事を考えるとあと1年ぐらいの勝負だと思っています。