●アンジェス(株):2024/04/03 08:42
アンジェスは2023年1月30日に、「日本国内にも慢性椎間板性腰痛の患者は多く、国内において製品化した場合に事業性を見込める」として、国内での第2相臨床試験の実施を決定し、続く3月にはNF-κBデコイオリゴDNAの国内第2相臨床試験への協力に関する塩野義製薬との契約締結を発表しています。
国内における治験の取り組み状況ですが、92例のうち始めの2例で20mg投与の安全性を確認するための取り組みが昨年10月から行われてきましたが、2023年11月に独立データ安全性モニタリング委員会から、既投与2例の安全性が確認さたとの報告を受けています。
この結果を受けてアンジェスは昨年の10月18日に、NF-κBデコイオリゴDNAの国内での第2相臨床試験が開始されたことが報告されています。治験の対象者は18歳以上75歳以下の方で、3ヶ月以上の持続する腰痛を有する方で、腰痛のNRSスコア(自己申告による痛みの指標)が臀部痛や下肢痛のNRSスコアよりも大きく、腰痛に対する保存的治療で効果が不十分な患者とするとされています。
NRSスコア(自己申告による痛みの指標)とは、 0~10までの11段階に分けて、現在の痛みがどの程度かを指し示す段階的スケールですが、0が痛みなし、10が想像できる最大の痛みとして分類されています。治験参加の対象者のNRSスコアで、投与実施日当日及び前日のNRSスコアが4~9(中等度から強い痛み)の患者とされています。
第2相臨床試験の概要ですが、先行投与の2名を除く90症例について10mg投与30名、20mg投与30名、プラセボ対象30名に3分類し、計92名のNF-κBデコイオリゴDNAの有効性、安全性及び忍容性を評価するものです。
なお、3月26日にアンジェスが発表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」の資料によると対象となる椎間板性腰痛症の国内での患者数は 167万人いるとのことです。(出典:IQVIA調査資料)