●アンジェス(株):2022/07/01 16:33
「b」さん、こんにちは。「b」さんの質問の趣旨は
「〇さんが紹介してくださったサイトを見ると、応募があった5つのうち2つが採用されたとの発表だと解釈されます。本当に5つの中にアンジェスは入っていたのでしょうか。また、アンジェスは応募していなかったとすれば、なぜなのでしょうか。」
とのことですが、私なりの考えを述べさせて頂きます。
今回、日本医療研究開発機構(AMED)に設置された先進的研究開発戦略センターが公募をおこなった趣旨は、「重点感染症等に対する感染症ワクチンの開発(次のパンデミックを見据えたコロナウイルス感染症を対象とするものに限る)」とされています。
したがって、塩野義の申請ケースは、これまで開発してきたウイルスのタンパク質(抗原)を遺伝子組み換え技術で作成したワクチンですが、今回応募したワクチン開発は「ユニバーサルサルベコウイルスワクチンの研究開発」で応募しています。
つまり今回、応募したワクチンはウイルス変異の影響を受けにくいコロナユニバーサル抗原デザイン技術の確立を目指すものであり」、次のパンデミックを見据えたコロナウイルス感染症を対象とする「新規モダリティ研究開発事業」の公募内容に合致しているので、採択されたものです。
もう一つ採択された「レプリコンプラットフォームテクノロジーを用いた今後出現する株を含めたユニバーサルコロナワクチン開発」も、全ての変異株に有効なユニバーサルワクチンの開発を目指したものです。
では、アンジェスは、今回の日本医療研究開発機構が行った「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業」の公募に参加しなかったのかについて言えば応募していないと思います。確かに森下先生が総括責任者となっている大阪大学の臨床遺伝子治療学研究グループでは、変異株に対応するワクチン開発の研究や、ユニバーサルコロナワクチンの開発研究を準備しているとの話は知っていますが、今は研究途上であることと、当面は次世代ワクチンとして無針デバイスによる医師主導の治験の継続研究と、ペプチド併用コロナDNAワクチンの研究に当面は重点をおいて取り組む方針を取っているのだと思います。
また、アンジェスも、高用量の治験を成功させ、親ワクチンの承認を得ることに注力しているのだと思います。