●アンジェス(株):2022/01/18 07:09
アンジェスとカナダのバソミューン社が共同開発を進めている新型コロナウイルス治療薬「AV-001」についての進捗状況について、昨年10月に開催された株主向け会社説明会の中で、「「第2相臨床試験ですが、FDAと協議中のステータスから一向に進んでおりません。準備に数カ月も要している理由は何ですか? 実施できる目途は、いつ頃になりますか?」と質問が出されています。
これに対して山田社長は「2021年の3月にAV001の第1相臨床試験の結果について、安全性と忍容性を確認したとご報告申し上げました。弊社が開発中のAV-001については、未だ安全性評価の段階にあり、この緊急使用許可の審査過程には至っておりません。今後、第2相臨床試験を進め、良好な結果が得られましたら、改めて緊急使用許可という形での審査過程に進むことを期待しています。いずれにしても、次のフェーズの臨床試験を進めるに当たり、FDAと合意に達するところまで来ましたので、実施できる目途はしっかりと立っている状況です」と答えています。
その後、11月9日にバソミューン社はコロナウイルス治療薬「AV-001」の開発について、米国防総省の医療研究プログラム(PRMRP)から最大640万ドル、カナダ政府の治療薬開発支援の一環として最大280万カナダ・ドルを受け取ることが出来ました。これは、2020年8月に続く2回目の支援です。
こうした支援もあって、コロナウイルス治療薬「AV-001」の課題となっていた、第2相臨床試験についてのFDAと協議が進み、着々と準備が進んでいる模様です。
バソミューン社が開発しているコロナウイルス治療薬「AV-001」に関する前期第2相臨床試験については、世界最大の治験登録サイト「ClinicalTrials.gov」の
データベースに取り組み内容が紹介されています。
その治験の公式タイトルは「確認された重篤なCOVID-19疾患で入院した患者におけるAV-001の安全性、許容性および有効性を調べるランダム化された、二重盲検、プラセボ対照的なフェーズ2a多重上昇用量研究」となっています。
前期第2相臨床試験はCOVID-19疾患で入院した患者への治療効果を調べる目的の治験になります。なお、治験は米国及びカナダで行われるので、準備が整った段階でプレスリリーフで報告されると思います。