●アンジェス(株):2022/01/10 04:46
<ガリレオch「国産ワクチン最前線」どうなった?>(その4)
【質問】大阪大学DNAワクチン開発の最終的な目標とは?
【森下】新型コロナウイルスに対するワクチン開発を通じて新興感染症、特に未知のウイルスに対するワクチン開発のプラットフォームを作る。DNAワクチンやmRNAワクチンのメリットは遺伝子を入れ替えるだけで新しいウイルスに対するワクチンを作ることが出来る。一度雛型ができれば、速やかに対応することが出来る。
今回のmRNAワクチンは、新型コロナウイルスに対する開発は一年程度。しかし、エボラなどの他のウイルスに対して十年以上開発研究してきたのが成果に繋がった。これができたのはウイルスの遺伝情報を使うから。インフルエンザで用いられる不活化ワクチンでは対応ができない。
従来 未知のウイルスが出た場合、その未知のウイルスを弱毒化する方法を見つけないといけない。ウイルスを増す方法を見つけないといけない。そのため長い期間が必要となる。
DNAワクチン、mRNAワクチンはプラットフォームとなる技術ができれば、ウイルスの遺伝子情報を組み込むだけなので二ヶ月あればワクチンの原型が作れる。
生産体制が整っている場合、早くて100日でワクチンを供給できる。
そこまでプラットフォームができたなら、ある程度 未知のウイルスにも対応できる。これが目標。
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なお、YouTubeで発表されたガリレオchが編集した<「国産ワクチン最前線」どうなった?>のとする大阪大学の森下教授へのインタビューの最後に字幕で
◆大阪大学のDNAワクチンは2023年の実用化を目指し、研究開発されている。
と紹介されています。この2023年の実用化とは医薬品医療機器総合機構(PMDA)がワクチンの国際的な承認基準をクリアするために最終治験にあたる第3相試験はプラセボ抜きの3000名規模の非劣性試験の実施を念頭においた実用化を指していると思います。つまり、医薬品医療機器制度部会が中心となり検討を積み上げてきた「緊急時の薬事承認の在り方」で示されている承認の有り方は想定していない開発のケースだと思います。