●アンジェス(株):2021/04/02 14:52
海外ワクチンや国産ワクチンの是非を論議する前提としては
自分が保有する株に関連ずけて論議することは、避けることが必要です。
つまり、保有しているアンジェスの株価を考えて海外ワクチンを一方的に
否定したり、逆にアンジェスを否定するあまり、無条件に海外ワクチンを良し
とする議論は、利害得失に絡むもので、往々にして非生産的な議論に
陥ることがあるのです。
昨年実施された医療関係者のアンケートでは新型コロナワクチンを
接種するとすれば、どのワクチンが良いかという設問に対して、国産ワクチンの
接種を希望するという方が60%近くあったと思います。
しかし、接種を受けた医療関係者の皆さんは、副反応などの情報について
一定の予備知識がありながらも、アンケートの意向とは別に
医療従事者としての社会的責任からファイザー社のワクチン接種を
受け入れているのです。
なぜかと言えば、国産ワクチンの開発の遅れが、理由は別として
事実として遅れているからです。
これにより、接種が完了した病院の場合は、当面、医療関係者を媒介とする
クラスター発生の予防効果につながることは評価できます。
この事例を日本の社会全体に広げた場合、新型コロナウイルス感染症を
収束させる第一段の対応策として、海外ワクチンを受け入れることは
必要な措置と言えます。
しかし、このことをもって新型コロナ感染症を収束させるには海外ワクチンで
事足りるとすることは、国民の健康や社会の安全を守る上では問題があります。
この掲示板上でも議論が出尽くしているので、議論は避けたいと思いますが
まずもって今回のコロナ禍は全世界的な広がりがあるもので、収束には
ワクチンをもってしても数年から10年程度の期間を要するということ。
そしてワクチンによる抗体も永久的なものではなく、場合によっては半年
あるいは毎年ワクチン接種が必要となること。
そして変異株の分岐が想像以上に進みつつあるので、それらを含めて対応策を
海外ワクチンのみに依存できないことは議論の余地がなく、自明のことなのです。変異株がイギリス型、アフリカ型、ブラジル型と進んで
仮に日本型ウイルスの変異株が発生し、拡大した場合に国内でなすすべがない
事態は国家のあり方からしても大問題なのです。
その意味で、半周遅れでも、国産ワクチンは必要なのです。