●アンジェス(株):2021/06/13 05:15
新型コロナウイルス感染症を世界的な規模で収束させることが出来るのは、早くて
5~6年、場合によっては10年程度の期間を要すると言われています。
それは新型コロナウイルの持つ特性の一つに、感染しても症状が出ないケースがあり、かつ発熱する前の方が感染力が高くなることから、気がつかないうちに他の人に感染させるケースが多いために、感染予防対策に難しさあることです。
次の特質としては新型コロナウイルスが短い期間にに次々と変異し、開発されているワクチンの効力を減少させる特質を持っていることです。すでに中国で発生した武漢型ウイルスはほとんど消滅したが、それに替わる変異株が、現在では百数十種類も生じているのです。
変異株については、ファイザーやモデルナのmRNAワクチン投与後の患者血清をみたデータでは、イギリス株には効果があるものの、中和活性はブラジル株で低下を示し、南アフリカ株では半分以下に落ちていると報告されています。
また、インド株のようにウイルスのスパイク部分に見られる二重変異や三重変異株も発生しいることから、それに有効なワクチン開発が望まれます。
したがって、こうした特質を持つ新型コロナウイルス感染症のパンデミックを世界的な規模で収束させるためには、変異株に対応できる複数種類のワクチン開発が必要になることと、同時に国力に違いによって、ワクチンの確保量や接種率に極端な偏重が見られるが、それを放置したままでは、新型コロナウイルス感染症の世界的な収束は実現できないのです。
新型コロナウイルス感染症は、封じ込めなどによって一部の地域で部分的に収束したとしても、人の移動を前提とした現在のグローバル資本主義社会においては、他の地域からの持ち込みによって再燃するリスクを常に抱えることになるからです。そのため、各国による封じ込め対策は一時的な感染抑止策になるとしても、それのみでは全世界的な収束は実現困難で、やはりワクチンによる集団免疫の獲得と、感染症の悪化を防止する治療薬の一日も早い開発が必要になっているのです。
チームアンジェスによる国産ワクチンが国内はもとより、海外でもワクチンを必要とする国々に供与され、国際貢献の一翼を担うことができる日が来ることを
期待したいと思います。