●アンジェス(株):2020/09/11 05:23
【日経バイオテク】(抜粋)
英アストラゼネカのコロナワクチン
臨床試験を一時的に中断!!
独立委員会が安全性データを精査中
英製薬大手のアストラゼネカは9日、開発中の新型コロナウイルス感染症のワクチンについて声明を発表。英国で実施していた最終段階の第3相臨床試験(治験)で原因不明の疾患(イベント)が1例発生し、通常の対応として精査するため、自主的に全臨床試験でワクチン接種を一時的に中断していることを明らかにした。専門家からなる独立委員会が安全性データを精査しており、その見解に基づき、臨床試験を再開するかどうかが決まる見通し。
アストラゼネカは声明で、今回の対応は、臨床試験で原因不明の可能性がある疾患が発生した場合に取る、通常の対応であると説明。大規模な臨床試験において、疾患は偶発的に起こり得るものであり、それを独立委員会が精査するのは当たり前のことであると強調した。声明では、第3相臨床試験で発生した原因不明の疾患の詳細は明らかにはされなかった。
ただ、一部報道では、(1)深刻な神経症状が発生し、臨床試験でのワクチン接種を中断するのは今回で2回目である(2)1回目は、7月に1例が横断性脊髄炎の症状を呈し、臨床試験が中断された後、ワクチン接種とは無関係の神経疾患と診断され、安全性のデータを精査後に臨床試験が再開された、と報じられている。そのため、今回発生した原因不明の疾患が神経疾患ではないかとの見方もある。
原因不明の疾患がどのようなものか、その疾患がワクチン接種と関係するのかについては、独立委員会の見解が待たれるところだ。
アストロゼネカが開発中のワクチンは、英オックスフォード大学が創製したウイルスベクター(アデノウイルスを運び手とする)ワクチン。 (日経バイオテク 久保田文)
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★東京慈恵会医科大学の
清田浩客員教授のテレビ朝日での話
「アデノウイルスとは風邪のウイルスの一種だが、これを弱毒化して利用しているアデノウイルスワクチンは抗体を作る点では優れているが、しかしアデノウイルスを利用すると、発熱や倦怠感、肝機能障害などの副作用が生じやすいという問題点がある。」