●アンジェス(株):2020/08/17 04:20
【知りたいニュース情報局】(その2)
さて、ワクチンの開発方法には、従来から行われてきたウイルスそのものを無毒化して使う「不活化ワクチン」、そして現在の遺伝子操作技術を活用した「遺伝子ワクチン」などがある。
この従来型・不活化ワクチンでは、ニワトリの有精卵を使って増やすなどの方法が必要であり、簡単に大量生産することも難しい。つまり、現在進行形のパンデミックには向いていないのだ。
一方、遺伝子ワクチンは最新の遺伝子工学、遺伝子操作技術を応用して、短期間に候補物質を作成でき、細菌などを使って増殖させれば大量生産が可能だと言う。
実際、アンジェスはわずか20日間で、プラスミドDNAワクチン候補の原液開発に成功した。すでに動物実験を実施しており、今年7月から臨床試験の第1段階へ移行する見通しだ。
DNAワクチンなど、最新技術を応用した遺伝子ワクチンんは、開発期間を大幅に短縮できるとされますが、実用化されれば、これは「世界初」の偉業になるといいます。
日本・アンジェスの開発したワクチン候補は、タカラバイオの製造力によって年内に20万人分、来春には100万人分が供給可能だとしています。しかし、日本の人口は1億3000万にんであり、明らかに供給スピードが足りません。
いま、世界では多くのワクチン候補が実用化を目指して試験中とされます。しかし、世界人口77億人を考慮すれば、幾つものワクチンが実用化されても、行き渡るまでには数年が必要なようです。
こうした意味でも人類は叡智を結集しつつ、切磋琢磨しながら、同時多発的に並行してワクチン開発・実用化を目指しているのです。人類と新型コロナウイルスの闘いは、長期戦を覚悟する必要がありそうですが、いかに短縮化することができるかが今後の鍵と思われます。
以上、甘井香織がナビゲートいたしました。
みなさんは、どう感じられましたか?
・…………………………………………………………………・
★ナビゲーターの甘井香織さんが指摘している、アンジェスのワクチン供給スピードが足りないと言う点については、量産化に向けた厚生労働省による助成が決定したので、今後大きく前進していくと思います。