株価どん底! されどアンジェス応援歌

Yahooのアンジェス(4563)掲示板に投稿を始めたのが2019年。「銘柄に惚れるな」との格言は知っていましたが、振り返ると3年以上も一銘柄に投稿してきたのは不思議な気持ちです。この時期の投稿は、新型コロナワクチン開発への応援メッセージや、掲示板に集う方々との情報交換や交流の記録ですが、資料として保存しておこうと思い、「はてな」のブログに投稿させて戴きました。アンジェスの黒字化の見通しはまだ先のようですが応援をして行きたいと思います。

●アンジェス(株):2020/06/30 05:09

アンジェス(株):2020/06/30 05:09

【長谷川】一番大事なワクチンを中心に話を展開しましょう。そもそも、ワクチンを作る目的とは、何なのですか?

【森下】基本的には、ワクチンを作ることで、新規の感染を防ぐことが、出来るわけです。また、重篤化するのを防ぐことも可能です。結局、集団免疫でみんなが抗体を持つか、ワクチンを打ってみんなに抗体を持ってもらう以外に感染は収束しません。そういう意味では、治療薬とワクチンの開発は収束のためには必須な作戦と言えます。

そこで、われわれが作っているのは「DNAワクチン」というものです。基本的にはウイルスの「遺伝子情報」のみを使います。今回の場合も、これまでのコロナウイルスと同じく、ウイルス表面のスパイク(S)タンパク質という部分、これがウイルスの感染にきわめて重要なのです。スパイク(S)はウイルスにトゲみたいにいっぱい刺さっている構造をしています。このスパイクが要するに「鍵」なのです。
一方、人間の細胞の表面には受容体という鍵穴があります。この受容体はアンジオテンシン変換酵素Ⅱ、エース・ツー(ACE2)と呼ばれるものです。スパイクがACE2にささると、ウイルスが細胞のなかに入っていき、細胞の中で増えていく。だから、スパイクが「鍵」で受容体ACE2が「鍵穴」というわけです。これが感染の原理です。

新型コロナウイルスの遺伝子情報は、既にわかっています。この、鍵の部分の遺伝子の構造もわかっているので、プラスミドDNAという環状の遺伝子を発現させるベクター(運び屋)に入れてやって、筋肉内に投与すると体内でトゲにあたるSタンパクだけが、できてきます。結局、ウイルスを使うことなく、鍵の遺伝子の情報をDNAワクチンのなかに入れてやると、この鍵だけが増えていくわけです。鍵だけでは何も機能はもちませんが、体内に鍵がいっぱい出来るので、その鍵に対して抗体ができていきます。通常のワクチン製造が抗体を作る抗原の製造を鶏の卵で行うのに対し、人間の体の中で作らせるのがDNAワクチンというわけです。

この場合、当然ですが、ウイルスそのものは一切使わないから、安全なのです。しかもウイルスも必要なく、ウイルスの遺伝子の情報さえわかれば、すぐに作れる。ですので、DNAワクチンは早く作ることができる開発方法なのです。
 (著書:日本はワクチン戦争に勝てるのか!?より抜粋)