●アンジェス(株):2024/06/26 15:19
HGF遺伝子治療用製品コラテジェンについては、本年5月14日に関東財務局長宛に提出した四半期報告書の中で
「米国における開発につきましては、2022年末までに下肢潰瘍を有する閉塞性動脈硬化症を対象とした後期第II相臨床試験の当初目標症例60例の投与を完了し、さらに、脱落例をふまえ、2023年第1四半期に追加症例の登録を完了しております。2024年度第2四半期には、後期第II相臨床試験のトップラインデータが公開される予定となっております。」
と報告しています。アンジェスの場合は1月から12月までを決算期としているので、トップラインデータの公開予定は6月までが第2四半期の時期になります。
6月24日に発表されたIRでは、「コラテジェンの後期第Ⅱ相臨床試験(2020 年1月~2023 年3月)を完了し、良好な結果が得られました。」と報告されています。
であれば、良好と判断するに至った材料はトップラインデータの速報値から判断したものと思いますので、それを予定通り公表してほしいと要望してきたのです。
ただ、アンジェスのIRでは「米国における後期第Ⅱ相臨床試験結果の詳細については、現在分析中ですので、分析が終了しましたら改めてお知らせいたします」と報告されているので、この場合、「詳細については、現在分析中ですので、分析が終了しましたら」となっているので、それが詳細に分析・考察を加えたフルレポートの報告書を意味するものなのか、あるいは、第2四半期に公表予定とされるトップラインデータの分析が継続中なのか、判然としない内容となっているのです。
しかし、公表をお願いしているデータは、フルレポートではなく、後期第2相臨床試験が次のステップに進むことができるかどうかが判断できるトップラインデータなのです。ですので、アンジェスが米国の後期第2相臨床試験が良好と判断できたデータの開示を求めているので、6月中にそれが報告できない場合は、その理由と、公表できる時期の目途を明らかにしてほしいと思います。
そのトップラインデータの公表が、6月24日に発表されたコラテジェンの開発販売戦略の変更の理解に繋がるものと思います。