●アンジェス(株):2024/07/30 07:58
米国におけるコラテジェンの後期第2相臨床試験は2020年2月に開始されましたが、対象となる疾患については、2019年6月に公表された包括的高度慢性下肢虚血に関するグローバル治療指針(Global Vascular Guideline)を踏まえて、下肢切断リスクの低いClinical stage1~2の患者を対象に実施されたものです。
この治験結果については、今年5月10日に発表された2024年12月期第1四半期決算短信での報告でも、「目標症例60例の投与は2022年末に完了し、さらに、脱落例をふまえ、2023年第1四半期に追加症例の登録を完了しております。2024年度第2四半期には、米国での後期第2相臨床試験のトップラインデータが公開される予定となっております」と報告されています。が、その発表は行われなかったのですが、6月24日のIRでは、「コラテジェンの開発販売戦略の変更に関するお知らせ」 が発表され、「米国における後期第2相臨床試験結果の詳細については、現在分析中ですので、分析が終了しましたら改めてお知らせいたします」と報告されています。確かに「トップラインデータが公開される予定」となっているので、予定は未定である、と言えなくはないのですが。
そこで、トップラインデータの発表を見合わせた理由の一端が7月24日に配信されたフィスコの「アンジェス Research Memo(1)」の中で、以下のようにレポートされていますので紹介します。
「米国における下肢潰瘍を有する軽度から中等度の閉塞性動脈硬化症を対象としたHGF遺伝子治療用製品コラテジェンの後期第2相臨床試験が完了し、同社の想定を上回る好結果が得られたようだ。同社は当初、第2四半期中にトップラインデータを発表する予定としていたが、治験担当医師が論文を作成し学術誌に掲載する準備を進めていることから同タイミングでトップラインデータも発表することになった。2024年秋にFDAとミーティングを行う予定にしており、早期承認申請を行うか第3相臨床試験に進むかを判断することにしている」と。
つまり、「米国での後期第2相臨床試験は同社の想定を上回る好結果が得られたようなので、論文発表時のタイミングでトップラインデータも発表することになった
」と報告されています。