●アンジェス(株):2024/06/05 08:36
アンジェスは5月14日、関東財務局に四半期報告書を提出していますが、その中で企業の現状について
「医薬品事業は、製品化までに多額の資金と長い時間を要する等の特性があり、創薬ベンチャーである当社グループは、継続的に営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上している状況にあります。そのため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。当社グループは当該状況を解消すべく、下記を重要な課題として取組んでおります。」
と、報告しています。その「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象」の解消には、現在開発している医薬品等のプロジェクトを確実に進捗させることが重要な課題と認識しているとして、アンジェスが取り組んでいる既存のプロジェックとしてコラテジェンの本承認及び米国での取り組み、塩野義製薬と協力して進めている核酸医薬NF-κBデコイオリゴDNAの国内開発、バソミューン社と共同開発をしているTie2受容体アゴニスト(AV-001)の開発を重要な課題として取り組んでいることが報告されています。
この三つの既存プロジェクトのうち、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の解消に大きな影響がある課題は、開発状況の進捗から言って、最も重視しなければならないのは、コラテジェンの国内承認の結果と、米国で実施されてきたコラテジェンの後期第2相臨床試験について、2024年第2四半期の時期に報告予定とされているトップラインデータの結果が、次のプロセスへと進むことが出来るのか否かが重要と思っています。
そこで、コラテジェンについて、関東財務局に5月14日に提出した四半期報告書でどのように記載されているのかの要旨を紹介します。
「2021年末に製造販売後承認条件評価のための目標症例数である本品投与120例、比較対照80例の患者登録が完了し、2023年5月に条件解除に向けた製造販売承認の申請を厚生労働省に提出いたしました。米国における開発につきましては、2022年末までに後期第2相臨床試験の当初目標症例60例の投与を完了し、さらに、脱落例をふまえ、2023年第1四半期に追加症例の登録を完了しております。2024年度第2四半期には、後期第2相臨床試験のトップラインデータが公開される予定となっております」と。