●アンジェス(株):2021/06/02 04:25
アンジェスとカナダのVasomune社が共同開発する新型コロナ治療薬「AV-001」が第1相臨床試験で安全性と忍容性が確認されと発表されたのが3月28日なので、既に2ヶ月以上経過しています。
第1相臨床試験では、20歳から63歳までの健康成人48名を対象に、AV-001 の単回投与および連続回投与それぞれの安全性、忍容性、薬物動態を評価し、良好な結果が得られたことが確認されています。
なお、重篤な有害事象や臨床的に重要な臨床検査値の異常、臨床的に重要な心電図の異常は認められず、薬物動態解析結果からも、AV-001の安全域は広いことが確認されています。AV-001の薬物動態は、用量群間および単一および複数回注射の後に一貫しており、それによって確立された閾値レベルに対する広い安全性を提供するものです。
Vasomune社は、重度のCOVID-19疾患患者の安全性と有効性を評価するためのフェーズ2a探索的概念実証研究の開始前に、米国食品医薬品局(FDA)とこれらのデータのレビュー(調査・検討)の取り組みをしています。
そして、重度のCOVID-19疾患患者の安全性と有効性を評価するためにFDAとのレビューに続いて、フェーズ2の前期概念実証研究をカナダと米国で同時に開始する予定になっています。その一報が、アンジェスの国内承認に向けた第2/3相以降の取り組みの発表と前後してVasomune社から発表となれば、新型コロナウイルス感染症に対応する「DNAワクチンと治療薬AV-100」の双方の開発にとって、大きな前進につながる思います。
AV-001 については、今年年3月に、Vasomune 社が National Research Council(NRC)を通じてカナダ政府より助成金を受け、また昨年8月には、米国防総省から 280万ドルの医療研究プログラム(PRMRP)助成金を獲得している期待されている治療薬なので、必ず成功すると思います。
次のステップの治験が開始するのを期待しながら、心静かに待ちたいと思います。