●アンジェス(株):2020/05/14 04:20
【FNNプライムニュース】(その3)
DNAワクチン」開発急ピッチ!!
副作用・製法 従来型との違い
【佐々木キャスター】このメリットとしては、どういうところがありますか?
【森下教授】通常のワクチンはどう作るかと説明すると、普通は、鶏の卵で作るんですね。鶏の卵にウイルスを不活化する、あるいは弱毒化して弱くして入れます。そうすると、ウイルスを弱くするのが数カ月。鶏の卵で増やすのが、だいたい5~8カ月くらいかかる。その間に、ウイルスそのものを使いますので、弱くなっていても、元のウイルスで感染リスクがあったり、副作用が起こる。一方、今回のDNAワクチンは、ウイルスは使いませんから、製造工程の感染は起こりませんし、副作用も少ない。期間も非常に短い。遺伝子情報があればすぐ作れます。今回は20日間でワクチンの原型を作ったんですが、世界で一番早い最速だと思います。
【佐々木キャスター】上田さん、ここまで聞いていると、とてもいい話が多いんですが、気になる点はありますか?
【上田氏】ウイルスは、変異して強毒化していくっていうことをいわれるんですが、これは外側のスパイクの部分は変わらないので、内側の遺伝情報がどう変わってもOKということですか?
【森下教授】外側のとげの部分も変異することはあるんですが、変異すると、ウイルスそのものが細胞にくっつかなくなる。ウイルスの得ではないので、ほとんど変異は起こらないです。今回も、変異は起こってるんですが、基本的には、そのウイルスは効くと。
【佐々木キャスター】デメリットなどはないんでしょうか?
【森下教授】副作用に関しては、やってみないとわからない。全員の方に抗体ができるわけではないです。ですから、50%、60%くらいをまず目指して。もっといいものができるかもしれませんが、最適なものを作ろうと思うと1年、2年かかってしまうので、まずは、社会生活を取り戻せる形でワクチンを作るということで、ある程度スピードも重視ということです。
<DNAワクチンの工程表>
3月に開発が始まって、5月には動物実験、7月には、30人程度の臨床試験を行って、9月には400~500人程度の臨床試験を行っていくという。