●アンジェス(株):2020/05/02 08:29
★三ツ村 崇志[BUSINESS INSIDR編集部](その5)
早く・大量生産できる新型コロナ国産ワクチンについて
開発者の大阪大学:森下竜一教授に最新状況を聞く!!
🔶従来のワクチンとDNAワクチンで副作用に違いはありますか?
【森下】生ワクチンや不活化ワクチンといった従来のワクチンは、ウイルスそのものを使うため、副作用としてウイルスの影響が出る可能性があります。また、ワクチン内にウイルスが混じる可能性もあります。
一方、DNAワクチンについては、ほぼ副作用はないと思っています。
2019年に販売を開始したコラテジェンという血管再生のDNA治療薬でも、今回開発しているDNAワクチンと同じ仕組みを使っています。臨床試験では、比較対象となった方々との間で、DNA治療薬を使ったことで生じる重篤な副作用はみられませんでした。
🔶確認できる範囲では大きな副作用はなさそうということですね。では一方で、DNAワクチンの効果は従来のワクチンと遜色ないのでしょうか?
【森下】DNAワクチンが安全なのは間違いないですが、抗体を作り出す能力が若干弱いとされるのが懸念点です。
だからこそ、抗体をつくる能力を上げるために、 ほかの企業と一緒に、第2世代のDNAワクチンの開発にも力を入れています。
プラスミドに組み込む遺伝子を調整したり、ワクチンと一緒に投与する「アジュバンド」と呼ばれる物質や、DNAワクチンと相性の良い抗体誘導ペプチドの研究を進めたりしています。