●アンジェス(株):2020/05/02 08:28
★三ツ村 崇志[BUSINESS INSIDR編集部](その4)
早く・大量生産できる新型コロナ国産ワクチンについて
開発者の大阪大学:森下竜一教授に最新状況を聞く!!
🔶ワクチンには副作用がつきものです。どういったものが考えられますか?
【森下】副作用は2つに分けて考えられます。1つは、ワクチンで免疫をつけること自体に対する副作用。もう1つは接種するワクチンの種類ごとに生じる副作用です。
どんなワクチンでも、接種する際にADE(Antibody Dependent Enhancement)という現象が生じることがあります。ウイルスに感染しないためのワクチンを接種することで、逆にウイルスに感染しやすくなってしまう現象です。
動物実験や一部のワクチンの臨床試験で報告されていますが、詳しいメカニズムは分かっていません。
どういったワクチンを接種しても起こるため、そのリスクを踏まえてワクチンの接種対象を選ぶ必要があるでしょう。
若い人が新型コロナウイルスに感染してもあまり重症にならないのであれば、ADEが生じるリスクを避けてワクチンを接種しないほうが良いかもしれません。
一方、高齢者や合併症(既往歴)を持つ人など、新型コロナウイルスに感染した場合の致死率が高い人は、ADEが生じる割合を考慮してもワクチンを接種するメリットが大きいのではないでしょうか。
また、感染する可能性が高い医療関係者に対するワクチンの接種も、デメリットを大きく上回るメリットがあるでしょう。