●アンジェス(株):2024/12/23 03:01
【櫻井英明氏と山田社長の対談セミナー】(その2)
【山田社長】その意味では、遺伝子治療用製品を日米で取り組みできたことは、我々にとっては幸運だったと思います。日本だけでの取り組みでは患者数が少ないこともあり、重症化に至らしめないことが重要であるとの発想に至らなかったのではと思います。
【櫻井氏】米国での取り組みを通して、このような取り組み方もあるんだということに気づいたということですね。
【山田社長】その通りです。またFDAも、この点については非常に重視していますし、FDAからブレイクスルー・セラピー指定を受けていたことは幸運でしたが、これは我々の成果だと自信をもって言いたいと思います。
【櫻井氏】不勉強ですが、社長が言っているFDAからのブレイクスルー・セラピー指定を受けた意味とはどのように理解すればよいですか。
【山田社長】基本的には患者さんやお医者さんが求めていて、それに対して画期的なデータを出していた時に、FDAはブレイクスルー・セラピー指定を与えてくれるものと思っています。
【櫻井氏】つまり、FDAも熱心に開発を応援してくれるという理解でよろしいでしょうか。
【山田社長】その通りです。私どもがアメリカでの取り組みを進めて行く上でアドバイスをいただいているアームストロング教授とコンテ教授の話ですが、「アメリカでは20年以上も、このような薬を求めてきたが、成功例はなかった。その意味で、アンジェスの成功例は非常に価値がある」と言われています。開発はアンジェスのものですが、あの先生方は、その成果を自分たちのものにしちゃったのです。
【櫻井氏】自分たちの成果にしたのですか。
【山田社長】アンジェスは単なるスポンサーだと。でも、我々もそう言われてもしょうがないのです。アメリカの事情をよく理解しておりませんでしたので。先生方にいろいろ教えて戴いたので成功できましたし、しかも、間違いなく大きなマーケットを築くだろうと思っています。
【櫻井氏】それは、アンジェスとしては気分が悪いだろうけど。
【山田社長】いいえ、非常にありがたいことだと思っています。
【櫻井氏】確かに、その結果、開発が進み患者さんのために繋がるので、ベストな結果のように思えます。