●アンジェス(株):2024/10/18 08:25
アンジェスは3月15日に連結子会社における事業再編成についてのIRを発表していますが、その中でエメンドバイオ社の代表者にはデビッド・バラム氏に代わり佐藤尚哉氏がCEOに就任し、米国の体制についてはアンジェスの要員を派遣し、臨床開発及び導出活動を加速化できる体制に移行することを発表しています。イスラエルのエメンドバイオ研究開発会社の体制については、知識集約的な研究開発体制に移行し、人員も30名ほどにしてOMNIプラットフォームの開発を継続していくとのことです。
8月30日発表のIRでは「イスラエルにおける研究所については、30名を下回る規模で研究開発を行っており、米国においては、OMNIヌクレアーゼ技術の供与先の開拓を行っています」と報告されていますが、事業再編成に伴う人員整理については一定の目途が出来たと思います。
なお、アンジェスは8月14日に関東財務局宛に、中間会計期間である1月~6月までの半期報告書を提出していますが、エメンド社のゲノム編集技術の取り組みを次のように報告しています。
「当社は、究極の遺伝子治療法ともいわれるゲノム編集技術を用いた遺伝子疾患治療に挑むため、2020年12月にゲノム編集における先進技術及びそれを活用した開発パイプラインを持つEmendo社を子会社化しました。Emendo社では、ゲノム編集の安全な医療応用を目指し、新規CRISPRヌクレアーゼを探索・最適化するOMNIプラットフォーム技術を確立しており、ゲノム編集でしばしば問題視されるオフターゲット効果を回避できるなど、新たな特徴をもった新規OMNIヌクレアーゼを数多く作出し、特許を出願しております。
2024年に入り、知識集約的な研究開発体制に移行するための事業再編成を実施し、Emendo社のイスラエルにある研究施設における研究開発活動の規模をそれに見合ったものとするとともに、米国における研究開発活動及び導出等を進めるための体制づくりを進めております。この3月14日には、スウェーデンのバイオ企業であるAnocca社と、Emendo社が開発したOMNIヌクレアーゼの非独占的ライセンス契約を締結し、Anocca社が開発しているT細胞受容体改変T細胞(TCR-T)療法による固形がん等の治療にEmendo社の技術が使用されることとなりました」と。