●アンジェス(株)：2021/05/05 18:26

自民党は「創薬力の強化育成に関するプロジェクトチーム（ＰＴ）」の初会合を３月初旬に開催しているが、医薬品産業に関する提言案の全容が５月２日に
明らかにされました。その提言案の骨子を要約すると

①新型コロナウイルスのワクチン接種が欧米諸国に比べて後れをとったことを踏まえ、危機管理上の観点から「医薬安全保障戦略」の確立を求め、産業政策と安保政策を統合的に扱い、戦略立案を行う組織を構築する。しかるべき時期に司令塔を設置する。

②「ワクチンをはじめとする医療用物資とその技術は、あらゆる事態に対して国民の健康・生命を危機から守るという医薬安全保障上も重要な存在意義があるが、これまで以上に治験費用などを含めた創薬ベンチャーの実用化開発費用を支援する。

③「いかなる事態が生じても安定的に医薬品を国内供給できるよう危機管理制度を構築しておく」立場に立って、ワクチンの研究・開発から臨床治験、承認、生産体制の確保まで一貫して対処する機能の整備を求める。

④緊急時は「政府主導型の支援」に切り替え、治験に参加する被験者が十分確保できない事態に備えて、政府主導で製薬会社が海外治験を実施できるよう必要な支援措置を講じるべきである。

⑤米国の緊急使用許可制度（ＥＵＡ）を参考に、緊急時には未承認の医薬品の使用を許可する制度の検討を求める。
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◆自由民主党の「創薬力の強化育成に関するプロジェクトチーム（ＰＴ）」（座長・橋本岳元厚生労働副大臣）は、連休明けにも最終提言を取りまとめ、厚労省が策定を目指している医薬品産業ビジョンや、政府が６月ごろにまとめる経済財政運営の指針となる「骨太方針」に反映させることを目指しています。
公明党、自民党の提言内容が、同じ目標の実現を目指す共同歩調をとる結果となったので、あとは政府が動くときです。
菅首相はこのチャンスを生かすべし。おそらく、これが最後のチャンス。