●アンジェス(株)：2020/12/30 05:34

【日本経済新聞】抜粋

厚生労働省は28日、南アフリカから成田空港に到着した30代の女性が新型コロナウイルスの変異種に感染していたと発表した。南アで報告された変異種の確認は国内初。英国の滞在歴がある男女6人も変異種への感染が確認された。国内で確認された変異種感染者は計15人になった。

変異種は英国と南アでそれぞれ発見されている。英国で発見された変異種は最大で70%感染力が高いとされる。欧州を中心に感染が広がっており、日本でも25日に初確認された。南アで発見されたものは感染力などは不明な点が多い。
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◆25日には新規感染者数が3800人を超え、過去最高の感染者数を更新している。田村憲久厚生労働相は25日夜の記者会見で、「想定していた病床確保のフェーズを超えそうな都道府県が15程度ある。コロナ患者の受け入れに手を挙げてもらいたい」と医療機関に呼びかけた。こうした中で、日本医師会の中川俊男会長は「使命感で持ちこたえてきたが限界だ」と医療現場の窮状を訴えています。

◆ここにきて新型コロナウイルスの感染力がさらに強い変異体がイギリスやアフリカ諸国のみならず徐々に各国に拡散しつつあります。ワクチン接種がない中では、感染防止対策として３蜜の回避やマスク、手洗いの励行は大切なことです。しかし、社会生活がある以上、感染防止策だけでコロナに打ち勝つことは出来ないので、ワクチンや治療薬の開発はコロナ禍の収束にとっては絶対に必要です。
新型コロナDNAワクチンをはじめ遺伝子ワクチンは、今のところウイルスの変異体にも有効と言われていますが、DNAワクチンはウイルスがスパイクの部分を含めて変異したとしも、その遺伝子情報が解析できれば、それに対応する新たなワクチンの製造は比較的短時間で開発が可能です。

◆今回、アンジェス連合が国産ワクチンの開発・製造にチャレンジしたこと、そして国が国産ワクチン開発に、諸外国から見れば少ない援助とは言え、予備費の計上を含めて支援に乗り出した意味は、今後どのようなウイルスの変異体が表れても、それに即応するワクチン開発に道筋を開いた意味で、大きな意義があるのです。
来春のワクチン接種にあたり、海外ワクチンだけではなく国産ワクチンも、国民が選択できるほどの量産化に尽力されることを切望します。

【日本経済新聞】抜粋