●アンジェス(株):2020/08/31 10:07
<DNA−ペプチド併用ワクチンについて>
【発行国】日本国特許庁(JP)
【特許番号】6706821
【発行日】2020年6月10日
【発明の名称】DNA−ペプチド併用ワクチン
<発明が解決しようとする課題>
DNAワクチンについては、その導入効率を高めるため、エレクトロポレーションや核酸導入試薬を併用する場合があるが、これらの処置は、特殊な投与器具、装置、試薬等を要するので、治療コストの上昇に伴う患者への経済的負担をきたすおそれがある。また、エレクトロポレーション等の処置や、多数回に及ぶワクチンの繰り返し投与は、投与対象への身体的負担を伴う。そこで、これらの経済的及び身体的負担を軽減する技術の開発が望まれる。
そこで、本発明は、エレクトロポレーションや核酸導入試薬等の処置を要せずとも、抗原に対する特異的免疫応答を効果的に誘導し得るDNAワクチン技術を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段>
本発明者らは、鋭意検討の結果、抗原性ペプチドが挿入されたキメラB型肝炎ウイルスコア抗原ポリペプチドをコードする発現ベクターと共に、当該抗原性ペプチド自体を同時に投与すると、当該抗原性ペプチドに対する特異的抗体が強力に誘導されることを見出した。このようなDNAワクチンとペプチドワクチンの同時併用により、エレクトロポレーションや核酸導入試薬を要せずとも、当該抗原性ペプチドに対する特異的抗体を強力に誘導できた。また、DNAワクチンとペプチドワクチンの同時併用により、単独投与時と比較して、当該抗原性ペプチドに対する特異的抗体の抗体価の上昇が長期間持続した。更に、DNAワクチンとペプチドワクチンの同時併用により、IgMよりもIgGが優先的に誘導された。これらの知見に基づき、更に検討を加え、本発明を完成させた。
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◆アンジェス連合が開発している新型コロナ第1世代のDNAワクチンにプチペドワクチンを組み合わせて、抗体価を上げる第2世代ワクチンが、年内に治験に入れそうです。そうすると、有効性が高まるので、使用量が少なくて済むことから製造コストが大幅に削減可能となります。